アイソン彗星 2013 11 17

書名 アイソン彗星観測ノート
著者 中西 昭雄  旬報社

 アイソン彗星は、巨大彗星になるのではないかと言われて、
今、本屋では、アイソン彗星関連の本が多く出版されています。
 ただ、仮にアイソン彗星が巨大化しても、
ハレー彗星のようなブームにはならないかもしれません。
 それは、「夜更かし」が得意な人は多くても、
早起きが得意な人は少ないからです。
 アイソン彗星の観測が最適と思われる日は、
12月5日から12月10日ぐらいでしょうか。
 問題は、観測時間です(東京時間)。
12月5日は朝5時34分(日の出6時34分)、
12月6日は朝5時35分(日の出6時35分)、
12月7日は朝5時31分(日の出6時36分)、
12月8日は朝5時27分(日の出6時37分)、
12月9日は朝5時22分(日の出6時37分)、
12月10日は朝5時18分(日の出6時38分)です。
 幸いにして、12月7日と12月8日の早朝は、
土曜日と日曜日の早朝になりますので、
観測のブームになるかもしれません。
 もちろん、他の日でも、
観測を楽しむことができます。
 この本は、親切なことに、
11月20日から12月16日まで、
毎日、図で、アイソン彗星が見える位置を示してありますので、
各人、都合がよい日で観測することができます。
 しかも、この本は、500円(税別)ですので、
子供でも買いやすい価格となっています。
 みんな、もっと宇宙に関心を持ってほしい。
これが、いつもの私の願いです。
 私の生まれ故郷は田舎でしたので、
星がよく見えました。
 冬になると、雄大なオリオン座が、
東から昇ってくるのが、印象的でした。
 都会では気づかなくても、
田舎では、空の透明度が高く、
夜は、漆黒の空でしたので、
オリオン座が、雄大に見えたのです。
 プレアデス星団。
日本では、「すばる」と呼ばれますが、
私は、肉眼で、いくつ見えるか、
数えたものでした。
 そうすると、
昔は受験戦争と言われた時代で、
猛勉強の疲れも癒されました。

宇宙からの招待 2011 11 20

書名 ハッブル望遠鏡でのぞく宇宙の神秘DVD BOOK
監修 渡部 潤一  宝島MOOK

 この種の本にしては、意外に売れているかもしれません。
普通は、愛好家にしか売れないでしょう。
2011年2月21日第1刷、2011年10月13日第4刷。
 値段が安い(1,400円)ということもあるでしょうが、
「はやぶさ」効果もあると思います。
日本の小惑星探査機「はさぶさ」のことです。
小惑星「イトカワ」から微粒子を採取して地球に持ち帰った探査機です。
ちょうど日本では、「はやぶさ」をテーマにした映画が上映中です。
 さて、この本を取り上げたのは、
より多くの人に、宇宙に対して関心を持ってもらいたいからです。
 意外なことに、理科系でも、
宇宙に関心を持っているのは、理学部天文学科の人たちぐらいで、
ほかの理科系の人たちは、あまり関心を持っていないという現状があります。
 しかし、宇宙開発は総力戦です。
数学、物理学、工学、化学、生物学、医学、薬学、
いろいろな分野の専門家が参集してほしいのです。
 文科系だって出番があります。
理科系の人たちは、あまりにも専門化しているというか、
学問が細分化しすぎています。
こうした問題に対して、文科系の人たちは十分に支援ができると思います。
 さて、そうは言っても、
なかなか宇宙には関心がもてないという人も多いと思います。
 北アメリカ星雲(NGC7000)、カリフォルニア星雲(NGC1499)。
宇宙には、数多く星雲がありますが、
NGC7000は、その形が北米大陸に実によく似ているのです。
NGC1499は、カリフォルニア州に似ています。
 このように、宇宙には、実に不思議な形の星雲があります。
しかも、非常に美しい彩色の星雲もあります。
 ハッブル望遠鏡が提供した画像は、
科学と芸術の融合をもたらすかもしれません。
 私個人としては、昔から、
M104(NGC4594)に関心を持っていましたが、
地上からの望遠鏡では、その形がソンブレロのように見えていましたが、
宇宙の望遠鏡では、また違った形に見えて、びっくりしました。
ソンブレロというより、巨大なUFOの形に近いと思います。
この銀河は、中心部が球状に膨らんだバルジが特徴です。
 それから、もうひとつ書き加えたいと思います。
このDVDでは、宇宙は平面ではなく、3次元で考えるべきと言っていましたが、
宇宙の立体構造を考えることは、非常に重要です。
 巨大な銀河も単独で存在しているわけではなく、
銀河が集まって、集落を形成しているところもあれば、
銀河が密集しているところもあります。
逆に、全く銀河が存在しないところもあります。
これは、銀河が集まって、巨大な壁を作っているようにも見えるのです。
銀河による宇宙の粗密構造と言えるかもしれません。
 文章で書くと、わかりにくいかもしれません。
つまり、銀河が作る宇宙の立体構造は、ビールの泡に似ているということです。
グラスにビールを注いだ時、泡立ちますが、
その泡を観察すると、それが宇宙の立体構造を連想させます。









































































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